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- 2026/01/22(木) 05:31:52|
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*レイブレ
*レイム目線で。
『彼』が血を吐いた。
『彼』の胸には刻印があった。
『彼』は後どれくらい、私の傍に居る?
【ひとり】
「オヤ、レイムさんじゃありませんカ」
廊下の向いからへらへらと笑う男が私に声をかけてきた。
毎度のことながら、もう少し締まりのある顔は出来んのかアイツは。
「ザ-クシーズ…お前自分の仕事は終わったんだろうな」
「…またまたレイムさんったら~お固いんですから」
「終わってないんだな?」
「そうは言ってませんヨ」
「…来い。見てやる」
「ちょ、ワタシこれから用が」
「嘘つけ」
逃げようとするブレイクの腕をつかみ、取り敢えず彼の部屋へ引きずっていった。
案の定、彼の机には白紙の書類が山積みだった。
「…おい」
「嫌だなレイムさん、ちゃんと後でやるつもりでしたヨ?」
「手伝ってやるから。さっさと片付けるぞ」
書類を半分に分け、机にブレイクと向かい合って座った。
ため息をつきながらも二人で書類にペンを走らせる。
黙々と作業する中、ちらりとザクスの顔を盗み見た。
体調は良さそうだ。
色が白いのは元々だから、今の肌の色は比較的安定していると言ってもいい。
「どうかしました?」
「いや、…今は大丈夫なんだな」
書類に目を戻し、さり気無く言ってみた。
彼は一瞬首を傾げたがすぐに「あぁ」と苦笑を浮かべた。
「あの時はすみませんでした」
「そう思うなら、あまり心配をかけるな」
「そうですネ~」
くすくすと笑う声。顔を上げれば赤に視線を囚われた。
脳裏に浮かぶあの時彼が吐いた血の赤。
消えればいいと思った。
あの赤は彼から命を奪うから。
でも、この赤は駄目だ。この赤は彼の命を灯しているから。
「…ザクス……?」
「私の時間はもうあまりありませんが、貴方の気を揉ませるのはワタシも心が痛みマス」
「そんな事は」
「ご心配なく。そう簡単にくたばってやるつもりは在りません」
何処からか出てきた飴の包みを開く彼は、どこか憂いを帯びた
目をしていた。つい話題を逸らそうと口が開いてしまった。
「…お前、ホントに友人を増やせ」
言ってから自分が墓穴を掘った事に気付いた。
「それこそ無意味ですよ。余計に気に病む人が増えるだけです」
「だがな、」
「それにワタシはレイムさんが居れば十分なんデスよ」
「……」
―お前には、もっと沢山の仲間がいて
―もっと沢山の仲間で支えていくのがいいと思ったんだ。
だが、私でいいと言うお前の言葉に満たされてしまった。
心の隅でお前の友人が増えない事を願った私は、
果たして神に許してもらえるだろうか。
【ひとり】end