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- 2026/01/22(木) 07:07:15|
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*レイム×ブレイク
ただ、無性に壊したいのです
【マリーゴールド】
愛情と憎悪と劣情と。
緋色の感情を幾重にも幾重にも重ね、重ねては千切ってゆく。
千切ったソレをベッドの上に撒き散らし其処を汚して満たされる心。
日常的生活感漂うただのベッドが何処か非日常的なモノに姿を変える恍惚。
「…下らんな」
口元を歪ませる自分を、何処か他人事の様に見下した。
影が差す。
手には緋色の花束。庭の手入れをしていた使用人から譲り受けた物だ。
昨今の友人はよく出掛け、自分とは以前と比べて話す回数が減っている。
冷めた目をして毛を逆立てていた頃の方が余程傍にいられた様に思う。
彼が豊かな感情を取り戻した事は勿論嬉しかったが、其れによって行動的になった事を思うと素直に喜ぶ事が出来なくなった。
「ザクス」
部屋の戸をノックするが返事は無い。
またしても無人かと思い、溜息をつきながら何気なく手を乗せたノブが動く。
今日は居るのだろうかと暗闇に足を進めると、灰色の視界にベッドが映った。
だが其処に彼は居ない。
「……」
彼はその脇の椅子の上で眠っていた。
その前の机には残り僅かな蝋が微かな灯りを燈して揺れている。
「ザクス」
もう一度その男の名を呼ぶが、疲れているのか身じろぎすらしない。
肘掛けから床へと垂れた白い手に指先で触れた。
掌から手首へとなぞれば、細いそこが以前にも増して痩せた様な気がして眉を顰めた。
片手に持っていた花束の包みを静かに取り払う。
その拍子に数枚の花弁が落ちたが気に留めない。
どうせ散らしてしまうのだ。
暫く使っていなさそうな、皺の無いシーツの上でその花を握り込む。
薄暗い部屋を幽かに照らす灯りが落ちて行く花に綺麗なコントラストを作った。
そうして背後で眠る男に向き直る。
眠りは深い様だが、制服のポケットから白い布を取り出し広げた。
それを眠る彼の瞳に被せ後頭部で縛る。すると彼の手がぴくりと動いた。
「誰です?」
意識半分と言った所か。此方に敵意が無いのを分かっているのか緊張は無い。
返事に迷った時、彼の方が先に「ああ、」と口端を緩めて呟いた。
「何のプレイです」
「特に考えてはいないが」
「外す訳には?」
「残念だが、これは罰ゲームだからな」
首を傾げる彼の頬を捉えて唇を重ねた。
彼は大人しくそれを受け、唇が離れるとくすくすと小さく笑った。
「何を怒っているんデス?」
「そうだな…お前が毎日の様にふらふらしているからだな」
「それで嫉妬ですか。子どもですねぇ」
「事実だろう」
目隠しをした彼の表情は窺い辛い。
だがその下の片方しかない目は確実に細められている事だろう。
座ったままでいた彼の手を引いてベッドへと誘(いざな)った。
彼は床に履いていたものを脱ぎ捨て、素足でベッドへ倒れ込んだ。
ばら撒かれていた花が反動でふわりと舞った。
「…取らないんだな」
「あぁ、コレですか?」
彼が自身に巻かれた目隠しを軽く引っ張った。
「自分で外せるだろう」
「外しませんよ。貴方が外してくれるまで」
此方が先手を取った筈なのに、いつの間にか形勢が逆転しいたようだ。
だが形勢は変われど立場は変わらないとその白い首筋に噛みついた。
「ッ、今日は随分と・・性急で」
「お前が悪い」
緩慢な動きでその薄い身体に触れ、指を絡めて幾重にもシーツに皺を刻んだ。
形を明瞭に浮かばせた鎖骨に舌をなぞらせ時折強く吸いついた。
彼といる、その中でもこの瞬間だけが男故の征服欲を満たしてくれる。
焦らす様な愛撫に彼が身体を震わせ、背を撓らせる姿を綺麗だと思った。
「・・あ、ぅ…ッン!」
細い足の間を割って彼自身を口の中に収めて舌で刺激し吸い上げる。
粘着質な白濁とした液体が零れ出し唇の端から流れ落ちた。
ゆっくりと確実に快楽を与え続け、彼の太腿が痙攣し出した頃にそれを止める。
顔を上げると目を隠しているせいか妙に濡れた彼の唇が艶めかしく映った。
普段の自分らしからぬ高揚に身体の熱が上がる気がした。
「コレ、は…なんです」
彼が手に触れたらしい花びらを指して言った。
「花だ」
「…何の、」
「さぁ、訊けばよかったな」
そうですかと追及を止めた彼に、拾い上げたその花びらを咥えさせた。
「ッ」
「罰ゲームだから、終わるまでにソレを落としたら『友人』をやめる」
そう告げて彼の両足の間に身体を割り込ませる。彼からは動揺が伺えた。
先程の液体で濡れた彼の後孔に、ゆっくりと自身を突き立てた。
「――ッ」
瞬間、中にある自身が強く締め付けられ彼の身体が強張ったのを感じた。
余程花を落としたくないのだろう。
落とすまいと花びらが千切れそうな程に噛み締めている事が窺えた。
シーツを握り込んだ指が蒼白になって行くのも目の当たりにする。
少々意地が悪過ぎたかとも思うが、やはり今日は彼に妥協をしてもらおう。
限界が近づいた時、彼は此方の背に両手で縋りついてきた。
汗で濡れて額と首筋に髪が張り付いている。
本来白い髪が、今は?の明かりで少しばかりオレンジに染められていた。
「…ン、ぅ……ッ!!」
全身が痙攣し、自分の背に爪を立てて彼はイった。
此方も彼のナカに吐き出し身体を震わす。二人の息遣いだけが部屋に残った。
僅かな余韻で不規則に体を震わす彼の目元から、生理的な涙が流れていた。
夜が明ける少し前に眠る彼の目隠しを外した。
(本当に、此方が外すまで取らなかった)
涙のせいか、その目は少し腫れて見える。少々無理を強いたかも知れない。
謝罪の気持ちで目元を拭うと、ふと唇に目が留まった。
そこは中心に近い部分が紅でも塗ったように薄く朱に染まって見えた。
彼は最後まで噛み締めた花びらを離さなかった。
その時に色が付いたのだろう。
「すまなかった」
本当は知っていた花の名前と、その意味を彼に残さぬようにと想いを込めその唇にキスをした。
【マリーゴールド】
それがとても大切だから
*マリーゴールド=悲しみ